王子様のプロポーズ☆Happybirthday to my Princess ロベルト王子

王子様のプロポーズのドラマCDの
ブックレットのスチルのstoryになってます♪

こちらは公式サイトの中のアプリのレポとなります☆

名前は陽菜で固定です!!








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部屋の中に響くクラッカーの音。
 
耳を塞いでいた手を離すと、パチパチと拍手が聞こえてくる。
 
その拍手の主は・・・目の前にいる笑顔のロベルト王子。
 
ロベルト王子
『お誕生日おめでとう!』
 
・・・そう、今日は私の誕生日だった。
 
ロベルト王子は公務を終えるとそれを祝うために、シャルル王国の私のアパートにやってきてくれたのだ。
 
陽菜
『ありがとう。・・・でも、公務で忙しかったのに、ごめんね。・・・無理してない?』
 
彼を気遣いつつそう言うと、ニッコリと笑顔が返ってくる。
 
ロベルト王子
『え?ううん、ぜーんぜん大丈夫!無理なんかしてないよ。今日のために、公務もしっかりと終わらせてまいりました!』
 
真面目な顔でビシッと敬礼をする彼を前に、私は口元をゆるめた。
 
陽菜
(ふふっ・・・心配させないように言ってくれてるのかもしれないけど・・・でも、なんだかロベルトらしいな・・・)
 
そう思う私の身体を、彼はギュッと抱きしめてくれる。
 
陽菜
(あ・・・・・・)
 
『・・・・・ロベルト?』
 
思わずそうつぶやくと、彼はハッとしたように腕をゆるめた。
 
ロベルト王子
『ごめん、つい抱きしめすぎちゃった。・・・苦しかった?』
 
陽菜
『あ、ううん・・・そんなことないよ。ごめん、気にしないで』
 
その言葉に彼はホッとしたように笑顔を浮かべる。
 
ロベルト王子
『・・・いや、こっちこそごめんね。本当はもっと早く来るはずだったのに・・・・。なんかアルを振り切るのに手こずっちゃってさ』

陽菜
『え?アルベルトさんを・・・?大丈夫なの?』
 
(また怒られちゃうんじゃ・・・)
 
すると、彼は苦笑しつつ上着をヒラヒラさせた。
 
ロベルト王子
『・・・平気平気、心配ないって。発信器もちゃーんと外してきたから。ははっ・・・』
 
彼はそう言うと触れ合っていた身体を離し、少し真面目な表情で両手を合わせた。
 
ロベルト王子
『では早速、食事をしようか?』
 
テーブルの上に並べられているのは、私が作った料理の数々。
 
自分の誕生日ながらも、私の家でささやかにお祝いできればと、彼と食べられる料理を作って待っていたのだった。
 
ロベルト王子
『いっただっきまーす!』
 
陽菜
(気に入ってくれるといいけど・・・)
 
彼が料理を口に運ぶのをじっと見ていると・・・・。
 
ロベルト王子
『うーん、おいしい!何これ、すっごくおいしいね!・・・ハンバーグ?』
 
満面の笑みを浮かべる彼に、私はそっと安堵の息をついた。
 
陽菜
『うん。中にチーズが入っているんだけど・・・』
 
ロベルト王子
『へええー、初めて食べたよ、こんなの。やっぱり陽菜は料理の天才だね!』
 
ストレートな彼の言葉に、じんわり頬が熱くなっていく。
 
陽菜
(もう、ロベルトってば・・・でも、気に入ってくれたのなら良かった・・・)
 
そんな私を愛おしそうに見つめてくれる、彼のやわらかい笑顔。
 
それは頬だけでなく、私の心をも熱くさせていった。
 
 
 
 
・・・前の夜。
 
ロベルト王子
『うーむ・・・わからん・・・』
 
アルタリア城の厨房で、ひとりつぶやく王子の姿があった。
 
彼、ロベルトの前にはたくさんの食材。
 
ロベルト王子
『本を見ながらやればできると思ってたのに・・・意外と難しいんだな・・・』
 
やや途方に暮れつつ、彼は意を決したように腕をまくる。
 
ロベルト王子
『と、とりあえず小麦粉を・・・』
 
少し戸惑いながら袋を持ち上げるものの、手が滑ったのかそれを取り落してしまった。
 
ロベルト王子
『あああっ!』
 
そう言ったあと、ハッと辺りをうかがうように口をつぐむ。
 
同時に、どこからともなく足音が近づいてきて・・・バンッと扉が開いた。
 
そこにはロベルトを見て、目を丸くするアルベルトの姿。
 
アルベルト
『ロベルト様っ!?何をされているんですかっ!?』
 
ロベルト王子
『あ、いや・・・何も作ろうなんてしてないよ!ただ、なんとなくテレビの料理番組を見てたら小腹が減っちゃってさ・・・』
 
ロベルトはあわてたように袋を拾いながら、必死に言葉を並べていく。
 
ロベルト王子
『お試しクッキングっていうの?ソフトクリームに粉チーズをかけるっていうのやってて、それ試してみようと思っただけだから。ああいうのって、見てるだけでお腹減っちゃうよね』
 
わざとらしく笑うロベルトを、アルベルトは少し怪しむように見つめた。
 
アルベルト
『・・・なるほど。では・・・深夜番組の料理コーナーを取りやめさせましょうか』
 
ロベルト王子
『・・・ええっ!?い、いいよそんな・・・・』
 
アルベルト
『それに・・・そちらは小麦粉ですよね。おっしゃられている粉チーズとは、ずいぶん違うものだと思いますが・・・』
 
ロベルトは手にしていた袋を見て、しまったという表情を浮かべる。
 
ロベルト王子
『ほ、ほら見た目がなんとなく似てるじゃない。それでだよ、それで!』
 
だが、アルベルトの視線は、ロベルトが開いていた料理の本に向けられていた。
 
それに気づいたロベルトは、あわてて本を隠すように手を伸ばす。
 
ロベルト王子
『いやいや、違うってアル!これはちょっと気まぐれっていうか、ただそこにあった本をめくってただけだから!』
 
だが、アルベルトの冷やかな視線は変わらなかった。
 
しばらく沈黙が流れた後・・・ロベルトはハアッと全身で息を吐く。
 
そして、肩をすくめて上目遣いにアルベルトを見た。
 
ロベルト王子
『・・・はい、わかりました。降参です。彼女の誕生日が明日だから、せめてと思ってさ・・・』
 
アルベルト
『であれば、何故、先にそれをおっしゃってくださらないんですか?コックだって、勝手に厨房を使われたり、食材を使われたりすると困るんですよ』
 
ロベルト王子
『・・・うん、わかってる・・・・』
 
アルベルト
『わかっていたら、こうはならないはずでは?』
 
ロベルト王子
『うん・・・そうだよね』
 
アルベルト
『ロベルト様・・・わかってらっしゃるなら・・・・』
 
彼の言葉をさえぎるように、ロベルトが口を開く。
 
ロベルト王子
『うん・・・わかってる、わかってますって、ホントわかってるから』
 
アルベルト
『また、そうやって、口先だけで・・・』
 
ロベルト王子
『・・・ごめん・・・いや、ちゃんと心込めて言ってるってば・・・』
 
長々としたお説教を終えたアルベルトは、肩を落とすロベルトを前にそっとため息をついた。
 
アルベルト
『・・・ロベルト様、私でよろしければお手伝いさせていただきますが』
 
ロベルト王子
『・・・え?それって・・・』
 
そう言う彼をよそに、アルベルトはケーキ作りの準備を始める。
 
ロベルトはしばらくその様子を見つめたあと・・・フッと微笑んだ。
 
それに気づいたアルベルトが、少し眉を寄せる。
 
アルベルト
『・・・どうされたんですか?ニヤニヤなされて』
 
だが、その頬はほんのり赤く染まっているようにも見えた。
 
ロベルト王子
『ん?いや・・・ありがとね、アル・・・』
 
その言葉にアルベルトは小さく咳払いをする。
 
アルベルト
『いいえ、明日は公務があって一緒にお祝いは厳しいでしょうから・・・』
 
ロベルト王子
『え?じゃあ、このケーキはどうすんの?』
 
アルベルト
『それは、郵送で送るなりしていただいて・・・・』
 
ロベルト王子
『えー、なんで?そりゃないよ、アル・・・』
 
肩を落としたロベルトを前に、アルベルトはためらいがちに視線を泳がせた。
 
アルベルト
『ロ・・・・』
 
彼が口を開きかけた瞬間、ロベルトはパッと顔を上げる。
 
ロベルト王子
『わかった。その公務を早く終わらせれば文句はないんだよね?』
 
アルベルト
『は?・・・そ、それはそうですが・・・』
 
そう言ったあと、彼はいぶかしげに目を細めた。
 
アルベルト
『・・・ロベルト様、何かよからぬことを考えているわけでは・・・』
 
ロベルト王子
『・・・・え?ううん、何も考えてないよ。さーて、作ろうか!』
 
そうして、ロベルトはアルベルトの手を借りて、愛しい恋人のためにケーキを作るのだった。
 
 
 
 
 
陽菜
『・・・ロベルト?どうしたの?』
 
私はボーッとした様子の、ロベルト王子の顔をのぞき込む。
 
ロベルト王子
『・・・・え?あ、ううん・・・お腹いっぱいキミの料理が食べれて幸せだなあってボーッとしてたの。あー、おいしかった。ごちそうさまでした!』
 
空になった食器を手に立ち上がる彼に、私はあわてて声をかけた。
 
陽菜
『あ、いいよ、そのままで』
 
だが、彼は私に笑顔を向けて、そのままキッチンにいってしまう。
 
ロベルト王子
『ん?いいっていいって。これぐらい、俺にやらせて』
 
陽菜

(どうしたんだろう・・・あ、そういえば、さっき来たとき、箱を持ってたけど・・・)
 
そんな事を考えていると、彼はその箱を手に戻ってきた。
 
ロベルト王子
『へっへーん、この箱は、実はですねえ・・・』
 
なぜか得意げな表情を浮かべた彼は、その箱をパカッと開く。
 
そこから現れたのは・・・・。
 
ロベルト王子
『じゃーん!誕生日ケーキでした!』
 
 
 
 
 
 
 
キレイにデコレーションされたケーキだった。
 
陽菜
(・・・ってこれ・・・もしかして手作り・・・・?)
 
ロベルト王子
『驚いた?なんとこれ、俺が自分で作ったんだよ・・・』
 
目をキラキラと輝かせる彼の声に、ハッと我に返った。
 
陽菜
『・・・すごいね・・・これ、ロベルトが?』
 
ロベルト王子
『・・・うん、そうなんだ、ハート型で作ってみたんだけど・・・』
 
探るようなまなざしに、私は思わず頬をゆるめる。
 
陽菜
『・・・ありがと。・・・でも、なんだかちょっと照れくさいような気もするけど・・・』
 
ロベルト王子
『・・・・え?』
 
彼はしばらく私を見つめフッと微笑んだあと、それを近くのテーブルに置き、キッチンから一緒に持ってきたフォークでケーキをすくった。
 
ロベルト王子
『・・・ちょっとだけ口開けてみて。あーん・・・』
 
陽菜
(どうしよう・・・でも・・・・)
 
『は、恥ずかしいよ・・・・』
 
そう答えるものの、彼はニッコリと微笑んだままフォークを差し出している。
 
陽菜
(う・・・・・)
 
思い切ってパクリと食べると、幸せそうにゆるゆるとゆるんでいく彼の顔。
 
ロベルト王子
『・・・おいしい?ははっ良かった。この前の俺の誕生日のとき、ケーキを手作りしてくれたでしょ?あれが、すっごいうれしかったから今度は俺からって思ってさ』
 
陽菜
『ロベルト・・・・』
 
(それでこれを・・・・?)
 
奮闘した彼の様子を思い浮かべると、じんと胸が熱くなる。
 
陽菜
『本当にありがとう・・・すごく・・・うれしい』
 
その言葉に彼は目を細めると、再び手にしていたフォークでケーキをすくい、私に差し出してきた。
 
陽菜
『も、もう・・・もしかして、このホール、丸ごと私に・・・・?』
 
『さすがにそれは食べきれないよ・・・・?』
 
私の言葉に彼はクスクスと笑う。
 
ロベルト王子
『それは、大丈夫だよ。一緒に食べようって思ってるし。それに・・・』
 
彼の唇がゆっくりと私の耳元に近づいてきた。
 
ロベルト王子
『夜はまだまだ長いんだからさ』
 
耳に触れる彼の唇の優しい温もり。
 
ロベルト王子
『・・・いつも忙しくて、ゆっくりできなくてごめんね。お誕生日、おめでとう』
 
そうささやかれると同時に、彼の腕が私を包み込んだ。
 
ロベルト王子
『これからもよろしくね』
 
陽菜
『もちろん・・・私の方こそ』
 
ロベルト王子
『うん、これからもずーっとずーっと一緒にいようね』
 
陽菜
『うん・・・・』
 
恥ずかしさのあまり顔を伏せると、彼の指先が私のアゴを持ち上げる。
 
ロベルト王子
『・・・こっち、向いて顔みせて。・・・大好きだよ』
 
・・・そうして触れ合う唇と唇。
 
甘くひとつに溶けていく誕生日の夜は、まだまだ始まったばかりだった。

陽菜love

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