★嫉妬、その先の真実*+☆+*――社内恋愛2人のヒミツ 永坂篤(GREE)




今日はLinaのCMの件で、部長とTV局で打ち合わせが入っていた
 
忙しいLinaに合わせて私たちがLinaの現場に伺う予定だ
 
前の打ち合わせが長引いてしまった私は
 
部長と連絡を取って、現地での集合に待ち合わせを変更してもらっていた
 
(間に合うかな・・・?)
 
私はタクシーを降りてTV局の現場へと向かった
 
担当者に聞いてみるとLinaの撮影はまだ終わってないようだった
 
部長を探して現場を入る
 
そこにはLinaの撮影を見ている部長がいた
 
『部長』
 
そう呼ぼうと思い部長の顔をみると
 
そこにはプライベートでしか見せない部長の顔があった
 
(え・・・?部長・・・・?)
 
その表情はいつも私と二人の時にみるリラックスした顔
 
Linaの撮影を見ている部長の顔は嫉妬しそうな程に柔らかく
 
温かい笑みを浮かべていて・・・
 
私の胸はちくんと痛んでいた
 
しばらく部長の顔を見ていたら、こちらを向いた部長と目が合った
 
『白崎、お疲れさん。今来たのか?』
 
『・・・はい、お疲れ様です』
 
『Linaの撮影が延びてるみたいでな、打ち合わせはもしかしたら後日になるかもな』
 
『そうなんですね・・Linaはやっぱり綺麗で輝いてますよね』
 
それは本当に本心でそう思った
 
昔からLinaのファンだったこともあるけど
 
今、目の前にいるLinaは本当にきらきらと輝いていて
 
女性の私から見ても本当に綺麗で・・
 
『部長も・・やっぱりLinaみたいな女性が理想ですか?』
 
『どうしたんだ、お前・・・急にそんなこと訊くなんて』
 
『いえ・・・』
 
部長が何か言いたげに口を開いた時
 
マネージャーさんに声を掛けられた
 
撮影がまだ長引くとの事で、打ち合わせは別の日にして欲しいと・・
 
 
結局1時間ほど待たされたが打ち合わせは出来ず
 
TV局を後にした
 
 
 
 
TV局を出た所でどこかへ電話をかける部長をじっと見つめていた
 
(なんか自信なくなってきた・・・)
 
部長には関係は冷え切っているとはいえ
 
周りからみたらとても素敵な奥さんがいて・・
 
何も知らなければ理想な夫婦に違いないだろう・・
 
(なんで私なんだろ・・・)
 
いつも自信が持てず、何でも悪い方向へと考えてしまう自分に対しても
 
嫌気がさしてきていた
 
 
 
そこへ電話を終えた部長が近付いてきた
 
『今日はもう遅いから直帰しよう』
 
『え、でも・・』
 
『いいから、部長命令だ』
 
『・・・分かりました、じゃあお疲れ様でした』
 
そう言って帰ろうとしたけど
 
『陽菜?今日家に行ってもいいか?』
 
『え・・・?』
 
部長が外で名前で呼ぶなんて珍しい・・・しかもまだ仕事の帰りなのに・・
 
『さっきからお前の様子が気になるんだ・・なんかあったのか?』
 
『何も・・・ないですよ?』
 
『じゃあ行ってもいいだろ?』
 
『はい・・散らかってますけど』
 
『よし、じゃあ行くか』
 
 
 
二人、なんとなく無言のまま私の部屋へと向かった
 
 
 
 
『散らかってますけど、どうぞ』
 
そう言って部屋に入るなり私の手首を引っ張って
 
ソファに座らせる部長
 
『部長?』
 
『どうしたんだ?何か言いたいことがあるんじゃないのか?』
 
『別に、何も・・・』
 
『さっきTV局でなんであんな事訊いてきたんだ?』
 
『さっき?』
 
『部長もLinaみたいな女性が好きなのかって訊いたよな?』
 
『・・・・・・・』
 
『俺はお前が好きだって言わなかったか?』
 
『・・・・・・・』
 
『あんないい方するなんて、お前らしくないと思ってな・・』
 
『・・・・だって・・・・』
 
私はもう泣きそうだった
 
ただ嫉妬しただけ・・・子どもっぽい私のただの嫉妬
 
『おいで』
 
そう言ってソファに座りながら腕を広げる部長
 
『ほら・・・お前の指定席だぞ』
 
『いいの?』
 
『当たり前だろ?お前以外に誰が座るんだ』
 
いつものように部長の膝の上にちょこんと座った時には
 
もう涙が溢れていた
 
『泣くなよ・・・お前の涙には弱いんだよ・・』
 
そう言って子どもをあやすように髪をなでてくれる部長の優しさに
 
もっと涙が溢れてくる
 
『・・・ごめんなさい・・わたし、Linaに嫉妬してたの』
 
『Linaに?』
 
『うん・・・TV局でLinaを見ている部長の顔・・・』
 
『俺の顔がそんなに変だったか?』
 
『ううん、違うよ・・いつも私にしか見せない表情をしてたから・・だからもしかしてLinaの事が好きになっちゃったのかと思って・・』
 
『俺がそんな顔してた・・・そうか・・・お前は可愛いな』
 
そう言って私の髪をわしゃわしゃと掻きまぜる
 
『ぶ、部長!???』
 
『そうかそうか・・・お前が嫉妬してくれるなんてなぁ、嬉しいこともあるもんだ』
 
『・・・・?なんで喜ぶの?』
 
『いや、俺はあの時お前の事を考えてたんだぞ?』
 
『わたしのこと・・・?』
 
『あぁ、一生懸命に頑張るLinaを見てたら何事にも全力で頑張るお前のことが頭に浮かんでな、お前とLinaは似てるんじゃないかと思って』
 
『Linaに似てる?まさか』
 
『あの時目の前にはLinaがいたけど、俺の瞳はお前が写ってたんだ、いつも前向きで一生懸命なお前の姿が』
 
『部長・・・・』
 
『俺がお前以外のやつを好きになる日なんてないだろうな・・・まぁ・・・あれだ・・・』
 
『??』
 
『そのー、二人の子どもでもできたら話は別だけどな』
 
『ぶ、部長/////////////』
 
『俺にはお前だけだ、今もこれからもずっと』
 
『わたしも・・・部長だけ・・・』
 
 
 
部長から子どもの話まで聞くことができて嬉しかった
 
将来は見えないけど・・・でも部長がそう思ってくれてるってことだけで
 
私は嬉しかった
 
今私が見ているすべて
 
それが真実なんだから・・
 
 
 
 
 
*☆*――*☆*――*☆*――*☆*
 
結局は不倫w
 
でも大好きだよー永坂ぶちょう( '艸`*)
 
 

 


 

陽菜love

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