こちらのお話は完全なる私の妄想
まぁいつも妄想ですけどww
SPの主人公は桂木さんの恋人ですが
このお話の主人公は桂木さんの妹になります★
そして書いたのは昨年の夏ですw
何故か下書きにしたまま忘れてました!!
桂木さんの恋人は〇〇で固定しています。
それでも大丈夫なかたはどーぞ!!
私のお兄ちゃんは
私より13歳年上の33歳
職業はSP
お兄ちゃんが就職した時、私はまだ小学生
どんな職業なのかまで当時は分からなかったけど
危険が伴う仕事ってことは知っていた
私たちの両親は
私が9歳、お兄ちゃんが22歳の時に事故で亡くなっている・・
お兄ちゃんの就職が決まった頃だった
お兄ちゃんは決まった就職をやめようとしてたけど
私は小学生ながら・・泣きながらお願いしたの
せっかく決まったお仕事なのに、私のせいで嫌だよって・・
お兄ちゃんは最後まで悩んでたけど
SPになってくれたんだ・・・
もちろん寂しかった・・・家にいても1人の事が多かったし・・
でも早く帰ってきてくれた日や、休みの日はとにかくいっぱい遊んでくれた
私もその後反抗期だったり、遊ぶのに夢中で家に帰らなかったり・・
色々あったけど、でもお兄ちゃんはいつも私の味方でいてくれたんだ
そして20歳の夏が終わろうとしていたある日・・
『あ、お兄ちゃんお帰りなさい』
『ただいま陽菜』
『今日は早かったんだね』
時計を見るとまだ夕方の18時だった
『陽菜、これから少し付き合ってほしいんだ』
『今から?』
『急で悪いけど』
『うん、別に大丈夫だけど・・どうしたの?』
『その・・紹介したい人がいるんだ』
『紹介したいひと・・・?』
『あぁ、会ってもらえるかな?』
彼女なのかな・・
お兄ちゃんに彼女がいることはなんとなく気付いていた
でも・・二人の生活が崩れてしまいそうで
なんとなく知らないふりをしていた・・
『陽菜?』
『あ、うん・・・わかった』
彼女と待ち合わせをしているというレストランに来たけど
(うわ、すごく高級そうな所だな)
お店の人に案内されて向かった先は
そのレストランの奥の個室だった
ドアを開けてお兄ちゃんの後に続いて足を踏み入れたそこには
笑顔がとても可愛い、清楚な女性が立っていた
『大地さん』
そうお兄ちゃんに駆け寄る女性は白いワンピースを着ていて
すごく甘い香りがした
『待たせたかな』
『ううん、私も今きた所だから』
(へぇ・・・お兄ちゃんもあんな顔するんだ)
『陽菜、こちら〇〇さんだ』
『・・・・・・・・・・・・』
『陽菜ちゃん、こんばんは』
『・・・・・・・・・・・・』
『陽菜?挨拶は?』
(何よ、そんな顔して)
『・・・・こんばんは』
三人席に着くけど、私のせいで空気は重かった
『〇〇さんは総理の娘さんなんだ』
『総理の?』
『まぁSPとして付くようになったのがきっかけでお付き合いを始めたんだが』
『ふーん・・・総理の娘さん・・・なんだ』
『陽菜にはちゃんと紹介しておきたいと思ってな』
『別にいいのに・・』
その総理の娘サマだとかを見れば
泣きそうな顔をしてお兄ちゃんと
私の顔を交互に心配そうな顔で見ていた
『〇〇さんとは結婚を前提にお付き合いをさせてもらってるんだ』
『結婚?』
『あぁ、だから尚更陽菜にはちゃんと言いたくて』
(結婚・・・そしたら私はあの家を出て行かなきゃいけないの?)
(そんな事言う為に、こんな高級なレストランに連れて来たっていうの?)
『私・・・用事を思い出したから帰る』
気が付いたら私の口からそんな言葉が出ていた
『陽菜!!〇〇さんに失礼だろ』
『大地さん、私なら大丈夫だから』
『いや、〇〇さんに申し訳ないよ』
(ふんっ、二人でやってろっての)
『すいませんねー失礼な妹で!!!とにかく用事があるの!!!!』
『駄目だ、こんな時間にどこ行くんだ』
『こんな時間ってまだ20時だよ?子どもじゃないんだから』
『陽菜はまだ子どもだろ?』
『もう20歳過ぎてるんだよ?お兄ちゃんは過保護なんだよ』
『いいから座るんだ』
『いやっ、今日は戻らないから部屋に戻って・・そこのお嬢さんといちゃいちゃすればいいじゃん』
『陽菜!!』
そう言って私の腕を掴むけど
『離して!!お兄ちゃんなんて大嫌い!!!』
私はそう叫んでお店を飛び出した
その後、個室では
『申し訳なかった・・・ったく陽菜のやつ』
『大丈夫ですよ?大地さんの妹さんなら、きっと優しくていい子に決まってますから』
『〇〇さん・・・』
『大地さんも陽菜ちゃんのこと可愛くて仕方ないんですね』
『まぁ、両親が亡くなってからずっと二人きりの家族なんだ・・陽菜に認めてもらわなかったら・・いや・・〇〇さんの前ですまない』
『いいんですよ、私も陽菜ちゃんには認めてもらいたいし・・年齢も近いですし仲良くなれたら嬉しいですから』
『ありがとう』
『大地さん・・陽菜ちゃんを迎えにいってあげて下さい』
『その前に送っていくよ』
『でも・・』
『ちゃんと送ってかなければ陽菜が余計に怒りそうだから』
『陽菜ちゃんは優しい子なんですね』
『あぁ、誤解されやすいけどいい子なんだ・・・陽菜は』
泣きながらとぼとぼ街を彷徨う
(なんであんな態度とっちゃったんだろう・・・)
(すごくお似合いの二人だったのに・・)
あてもなく歩いていると
『ねぇねぇ、何泣いてるの?』
『え?』
声を掛けてきたのはみるからに軽そうな男
『別に泣いてなんか』
『でも目が腫れてるじゃん』
そう言って腕を掴んで顔を覗き込む男
『やだ、離してよ』
『そんなこと言わないでさぁ、せっかく慰めてあげようとしてるのに』
『そんな事頼んでませんから、とにかく離して下さい!!』
『いいじゃん、遊ぼうよ』
そう言って腰に手を回す男
『いやぁ!!』
必至に逃れようとするけど
ずるずると引きずられそうになる
『離して!!やだっ』
と、そこへ
『おい、お前その汚い手を離せ』
『いててっ』
『今ならそのまま逃がしてやる』
『なにすんだ・・ってて』
『5.4.3.2・・・』
その男の人がそう数えると、そいつは逃げて行った
(はぁ・・・)
その時、頭上から怒鳴り声がした
『おい、何してんだよこんな所で』
(なんだよ、この偉そうな話し方は・・)
そう思って顔を上げると
『あ・・・』
『お前・・・桂木さんの』
『キャリア?』
『妹?』
『キャリアでしょ?なんだっけ名前・・・キャリア昴だっけ?』
『お前・・ふざけてんのか』
『いたっ・・・デコピンするなんて酷い』
『うるさい、陽菜だろ?』
『そうだよ』
『俺は一柳、一柳昴だ』
『あー!!!そうだそうだキャリアだ』
キャリアこと昴さんとは何回か会ったことがあった
お兄ちゃんの話だと仕事が出来て頭が良くて・・・
とにかくお兄ちゃんが褒めるくらいだから、すごく仕事ができて
信頼している人ってことは知っていた
『ったく・・・で、何してるんだここで』
『何って?別に・・』
『別にねぇ・・・泣いてるのは男にでも振られたのか?』
『泣いてないよ』
『ま、いいけど・・早く帰らないと桂木さんが待ってるんじゃないのか?』
『別に待ってないと思うよ』
『確か今日は早く帰ったけどな』
『へぇ、デートじゃないの?』
『〇〇の事知ってるのか?』
『キャリアは知ってたの?』
『まぁな、一緒に働いてるからな』
『ふぅん、とても綺麗で優しそうな人だった・・』
『そうか』
『でも・・酷いことしちゃった』
キャリアは黙って私の話を聞いてくれた
『お兄ちゃんも幸せそうな顔してた、あんな顔するんだと思って・・知らない間にお兄ちゃんが遠くにいっちゃったみたいで』
『それに結婚するって聞いたら・・私の居場所がなくなった気がして・・もうあの家でお兄ちゃんと暮らせなくなるのかなって思ったら寂しくて・・もう20歳なのに・・・私って子どもだね』
『ちゃんと桂木さんと話しろ』
『でも・・もう怒ってるよきっと』
『そんなことないさ、ほら』
キャリアの視線の先を追えば
そこには息をきらしながらきょろきょろとしている
お兄ちゃんの姿が・・
(お兄ちゃん・・)
私を見つけたお兄ちゃんはホッと息をはいて
こちらに走って来た
『陽菜!!!』
そう言ってぎゅっと抱きしめてくれた
『お兄ちゃん・・・』
『心配したんだぞ・・・よかった何もなくて』
『うん・・お兄ちゃん、さっきは』
『さっきは悪かったな、陽菜の気持ちも考えず』
『なんで?お兄ちゃんは悪くないよ?私が・・』
『いや、俺が悪かったんだ』
(なんで?お兄ちゃんはこんなに優しいの?いつも自分の事は後回しで・・・)
『お兄ちゃん!!違うの・・二人のこと反対した訳じゃないの・・すごく素敵な人だと思ったよ』
『陽菜・・』
『ただ・・お兄ちゃんが離れて行ってしまう気がして寂しくて・・ごめんね、ただの私のワガママなの・・いつも甘えてばかりで』
『バカだな、陽菜はそれでいいんだよ いつまでも俺の可愛い妹だからな』
『お兄ちゃん』
『帰ろうか』
『〇〇さんは?帰っちゃった?』
『あぁ、また会う機会はいくらでもあるだろ?』
『でも・・・悪い事しちゃった』
『大丈夫、陽菜のこと心配してたぞ?』
『そっか・・お兄ちゃん素敵な人見つけたんだね』
『ま、まぁな』
『ふふっ、照れてる~お兄ちゃん可愛い』
『こらっ、からかうなよ』
『こほっ・・・あー兄妹の仲いいのは分かるけど・・俺の存在忘れてるだろ』
『あっ!!キャリアまだいたんだ』
『お前なー』
『昴、悪かったな。陽菜のこと助けてくれてありがとう』
『いえ、桂木さんもそんな顔して笑うんですね』
『えー!???お兄ちゃんって仕事だと笑わないキャラだったりするの?』
『まぁ・・・いつも厳しい顔してるからな』
『へぇー・・・』
『昴、余計な事を言うな』
『おっと、じゃあ俺はここで。お疲れ様でした』
『キャリアーありがとねー!!また遊んでね』
『あのなー、キャリアじゃなくて一柳だ』
『そっか・・スバルおやすみー』
『お前なぁ・・もっといい女になったらデートしてやるよ』
『昴!!』
『おぉ、怖い・・じゃーな陽菜』
『おやすみー』
『ったく、陽菜もオトコはみんな狼だぞ?』
『でたっ過保護のお兄ちゃん・・・あれ?じゃあお兄ちゃんも狼なの?』
『いや、俺は違うぞ・・・』
(ほんとお兄ちゃんって可愛いってゆうか・・・ふふっ)
帰り道
久しぶりにお兄ちゃんの腕を掴んで歩いた
遠い昔・・・それが当たり前だったあの頃のように
これから先お兄ちゃんが結婚して
私にもそういう人が出来て
そしたらこうやって二人並んで歩くことも少なるなるのかな・・・
お兄ちゃんの腕にしがみ付きながらそんなことを考えていた
夜空を見上げたらあの頃と同じような綺麗なお月様が私たちを照らしていた
お兄ちゃん・・・・いつまでも大好きだよ・・・・・
わたしの妄想では次は昴さんと付き合いたい 笑
そして心配する桂木さんのお兄様っぷりを書きたいなww
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