王子様のプロポーズのドラマCDの
ブックレットのスチルのstoryになってます♪
こちらは公式サイトの中のアプリのレポとなります☆
名前は陽菜で固定です!!
もう少しで私の誕生日になろうという頃。
ブックレットのスチルのstoryになってます♪
こちらは公式サイトの中のアプリのレポとなります☆
名前は陽菜で固定です!!
もう少しで私の誕生日になろうという頃。
陽菜
(はあ・・・せっかくの誕生日・・・やっぱり一緒に過ごすのは無理かな・・・)
ため息とともに浮かぶのは、愛しいウィル王子の姿。
陽菜
(でも・・・公務なんだから・・・仕方がないよね・・・)
そう思っていると、ふいに携帯の着信音が鳴り響いた。
陽菜
(あ・・・・・)
期待を込めつつ確認してみると、予想通りそこにはウィル王子の名前が。
ウィル王子
『・・・もしもし?俺だけど・・・今、平気?』
陽菜
『はい、大丈夫です』
私の喜びが彼に伝わったのか、携帯を通して伝わってくる彼のかすかに微笑む息づかい。
ウィル王子
『・・・・そう。なら・・・ちょっと窓を開けて?』
陽菜
(窓・・・・?)
そう思いながらもそっと窓を開けると・・・そこにはウィル王子の姿があった。
陽菜
(え・・・・どうして・・・・)
ウィル王子
『ごめん・・・もしかして、寝るところだった?』
彼の言葉に私はあわてて答える。
陽菜
『いえ・・・そんなことはないですけど・・・公務はもう大丈夫なんですか?・・・すみません、いろいろ聞いてしまって・・・今、そちらに行きますね』
そう言いながらも、私はすでに玄関へと向かっていた。
手放さずにいる携帯から聞えてくる、彼のクスッという笑い声。
ウィル王子
『そんなにあわてないで・・・俺は別に逃げたりしないから・・・・ね?』
彼の言葉に、私は自分の心の内を悟られたような気がして、頬が熱くなる。
陽菜
『・・・はい・・・でも、すぐに行きますから・・・』
ウィル王子
『・・・ああ、わかった。下で待ってる』
そう言われて携帯を切った私は、それでもやっぱりはやる気持ちを抑えきれずに、部屋を飛び出してしまうのだった。
家の階段を駆け下り、ウィル王子のもとへと一目散に駆けていく。
すると、彼と目が合った途端、何か石のようなものを踏んだのか、身体が大きくぐらついた。
陽菜
(あっ・・・・・・・)
ウィル王子
『・・・危ない!』
その叫び声とともに、まるで彼の身体に飛び込むような体制になってしまう。
優しい腕に包まれながら、慌てて見上げると、そこで出会うのはやわらかい彼の微笑み。
ウィル王子
『・・・そんなにあわてないでって言ったのに』
陽菜
『すみません・・・お待たせするわけには・・・と思って・・・』
そう言いよどむと・・・・。
ウィル王子
『そんなこと気にしなくていいのに。陽菜のためなら、いくらでも俺は待つんだから』
彼は私のおでこに軽くキスを落とした。
陽菜
『ウィ、ウィル・・・こんなところ誰かに見られたら・・・』
思わずそう言うと、彼は微笑んだまま周囲にチラリと目をやる。
ウィル王子
『俺たち以外・・・誰もいないみたいだけど?・・・ほら』
確かに彼の言う通り、人の気配はなかった。
ウィル王子
『・・・ね?誰もいない・・・・』
陽菜
(それは・・・そうだけど・・・)
ほんのりと熱くなる顔を隠すようにうつむくと、彼の優しい声が耳をかすめた。
ウィル王子
『これからキミに見せたいものがあるんだ』
陽菜
『え?見せたいもの・・・ってなんですか?』
そう聞き返すと、彼は意味深な笑みを浮かべる。
ウィル王子
『・・・いや、今はまだ教えられない。・・・俺の手を握って、目をつぶってくれる?』
差し出された手を、私はためらいながらもギュッとつかんだ。
ウィル王子
『じゃあ、ゆっくり歩いて・・・そう・・・ゆっくりでいいから』
陽菜
(な・・・なんだろう・・・ちょっと緊張しちゃうな・・・)
つながれた手から伝わってくる温もりに。少しドキドキしながらも私は足を踏み出す。
彼に導かれるようにして歩きながら。
しばらく歩いて行くと・・・ふいに彼の立ち止まる気配がした。
ウィル王子
『・・・いいよ、目を開けて』
そう言われて目を開けると・・・。
陽菜
(うわあ・・・・)
そこには、たくさんのキャンドルで彩られた、幻想的な光が広がっていた。
陽菜
(すごい・・・キレイ・・・)
ゆらゆらと揺らめく炎がとても神秘的で、私はその光景に見とれてしまう。
ウィル王子
『どう?気に入った?』
陽菜
『はい・・・すごく素敵で・・・・』
思わずそう答えると、彼はホッとしたように微笑んだ。
ウィル王子
『・・・そう、良かった』
陽菜
『でもこれって・・・いったいどうやって・・・』
私の問いかけに、彼は辺りを見回しながら言う。
ウィル王子
『・・・ああ、このキャンドルは俺とクロードで用意したんだ』
陽菜
(これを・・・私のために・・・・?相当、大変だったんじゃ・・・)
『ウィルも・・・クロードさんまで・・・なんだか、すみません・・・』
とっさに口から言葉がこぼれると、彼は切なげに瞳を揺らした。
ウィル王子
『いや、別に、アイツにまで気を遣う必要は・・・』
陽菜
(あ・・・)
彼の表情に私の心は、まるでキャンドルの炎のように揺れていく。
ウィル王子
『・・・クロードのことよりも・・・今は俺とのことを・・・ね?』
陽菜
『・・・はい。こんなに素敵なものを・・・本当にありがとうございます』
私は美しい光景を見渡しながら、少し彼に背をむけるようにした。
陽菜
『でも・・・すごいですね、こんなにたくさんのキャンドル・・・かなり大変だったんじゃありませんか?』
そう問いかけた瞬間。
陽菜
『・・・くしゅん』
思わずクシャミをしてしまった。
上着は来ていたものの、冷え込んだ空気にさらされ、いつも間にか身体が冷えていたらしい。
寒さと恥ずかしさが相まって肩をすくめると、彼に甘い声が私の耳元をくすぐった。
ウィル王子
『ああ、ごめん、こんなところで・・・寒かったね、こっちにおいで』
陽菜
(あ・・・)
そう思うと同時に、ふわりと温かいものに包み込まれる。
ウィル王子
『これなら・・・温かい?』
陽菜
『はい・・・・』
激しく高鳴っていく鼓動に、私はそう答えるのが精一杯だった。
ウィル王子
『・・・そう。なら良かったよ』
そのとき、どこからともなく教会の鐘の音が聞こえてくる。
・・・響き渡る音に重なるように聞えてくるのは、彼の甘いささやき。
ウィル王子
『・・・お誕生日、おめでとう』
そう言いながら、私の首筋に唇が落とされた。
陽菜
『ありがとう・・・ございます』
ドキッとしながらも、私は小さな声でそうつぶやく。
彼の腕で少し顔を隠すようにしながら。
すると、彼はそんな私を後ろからのぞき込むようにした。
ウィル王子
『・・・そんなふうに顔を隠さなくてもいいのに。どんな表情でも陽菜の顔は、もっと眺めていたいから・・・』
陽菜
『でも・・・なんだか少し恥ずかしくて・・・・』
ウィル王子
『・・・そう言われると・・・なんだか、もっとしたくなるな・・・・』
そう言って、彼は私の肩に口づけを落とす。
陽菜
『も、もう・・・・ウィル・・・・』
ウィル王子
『・・・ダメ?』
彼の甘えるような問いかけは、私の心をどんどん熱くしていった。
陽菜
(ダメって言われても・・・・)
何も答えられずにいると、彼はそれを見越したようにクスッと笑う。
ウィル王子
『何も言わないなら・・・このまま・・・・』
近づいてくる彼のささやきに、私はあわてて口を開いた。
陽菜
『ま・・・待ってください、今は・・・』
言いかけた私の言葉に、彼は名残惜しそうに腕をゆるめる。
ウィル王子
『・・・今は・・・ダメ?』
陽菜
『そ、そうですね。ここだと人目もありますし、もしウィルがいることがほかの人に知られたら・・・』
ウィル王子
『そう・・・なら、お城でお祝いをし直そうか』
陽菜
『え、お城って・・・これからですか?』
ウィル王子
『・・・大丈夫、心配はいらない。クロードに話してあるから』
そうして私はウィル王子とともに用意された車に乗り込み、フィリップ城まで向かうことになったのだった。
陽菜
(お城に来るのなら・・・ちゃんと用意したのに・・・)
思いもよらない展開に少し戸惑っていると、彼はいきなり私の身体を抱き上げた。
ウィル王子
『俺の部屋なら・・・誰もジャマできない』
急にお姫様抱っこのように抱き上げられた私は、思わず身体を動かす。
陽菜
『ウィ、ウィル・・・』
すると彼は、少し厳しいまなざしで私を見下ろした。
ウィル王子
『・・・動いちゃダメ、今日はこのまま陽菜を離せそうにないから』
陽菜
『え・・・・』
私の心をとらえて離さない、その瞳と言葉。
そのまま身動きが取れずにいると、私はベッドの上に優しく降ろされた。
ウィル王子
『今日は俺にとっても特別な日だ・・・俺の女神が産まれた日だから。・・・ほかの誰よりもキミのことを祝いたい・・・・・』
横たわる私のおでこに・・・頬にやわらかい口づけが落とされていく。
ウィル王子
『今夜は太陽が昇るまで・・・キミにこの気持ちを伝えたい・・・ハッピーバースデー・・・マイプリンセス』
甘いその声は全身に広がっていき、私はただその青い瞳を見つめ返していた。
ウィル王子
『来年も・・・またその次の年も・・・こうしてキミのことを祝うよ。心から・・・愛している』
ゆっくりと私に迫ってくる唇。
深くて熱いその口づけは・・・私の心を一気に激しく燃え上がらせていった。
重なり合うふたりの肌から伝わってくる彼の想い。
私はそれを感じながら、最高の誕生日を迎えたのだった。
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