桐沢さんて
そんなに鈍感なの？
Valentineに気付かない･･･
貰ったチョコをチョコと気付かない･･･
そんなんでｗｗ
桐沢さんX一般人のSSです☆
2月14日
今日はバレンタイン
平日だったけど桐沢さんの部屋で待ってるからと約束をした
仕事をなんとか終わらせて桐沢さんの部屋で
夕食を作り
昨日作ったチョコレートを冷蔵庫に入れて
いつものソファで桐沢さんの帰りを待っていた
何度も冷蔵庫を開けてみては
作ったチョコレートを確認する
綺麗にラッピングをしたので中身はもう確認できないけど
とても幸せな気持ちになる
しばらくして桐沢さんが帰ってきたんだけど･･･････
『陽菜、ただいま』
『お帰りな････』
（えっ･･････）
帰ってきた桐沢さんは両手にたくさんの袋を抱えていた
（も、もしかして！！これ全部チョコ！？？？？）
『桐沢さん････それってもしかして全部･･･』
『あぁ、なんか今日はいっぱい土産を貰ってな』
『え？お土産って････』
『こんなに貰ってもなぁ･･･』
（お、お土産！？？？冗談だよね･･･）
『あ、あの桐沢さん？』
『どこかの課で旅行でも行ったのか、しかも二課のヤツらが全部持って帰れって言うし』
『･･･････････』
（もしかして今日がバレンタインって知らないの？･･････････）
部屋の片隅に置かれたその袋は綺麗な色をしていて
とても義理チョコとは思えない
（桐沢さんかっこいいもんね･･･きっと狙ってる人もたくさんいるんだろうな･･･）
そんな私の心なんて知らない桐沢さんは
『どうした？』
『それ開けないんですか？』
『お前持って帰るか？会社でみんなと食べれ』
『結構です！！』
『そ、そうか？』
私が怒ってる理由なんて分からない鈍感な恋人
桐沢さんに悪気はこれっぽっちもないんだろうけど･･･
（まさかバレンタインを知らない訳じゃないよね・・・）
それから微妙な空気の中、夕飯を食べて洗い物をして
ソファに座る桐沢さんに昨夜一生懸命作って
ラッピングしたチョコを渡す
『桐沢さん･･･これ』
『お前もどっか行って来たのか？』
『･･･････もうっ、桐沢さんのバカ！！』
『陽菜･･･？』
『･･････ハッピーバレンタイン』
呟くようにそう言うと
『･･････････』
『･･････････』
『あっ･････！！！！！！！！！！！』
本当に今気づきましたー！！！！！！
なんて驚いた顔をして！！！！！！！！！！
それから少し困った顔をしながら
『悪い･･･完全に忘れてた･･･』
『･･･････鈍感な恋人だね』
いつもは男らしい桐沢さんは
『悪かった』
そう言って私の腰を抱き寄せ膝の上に座らせて
怒られてしゅんとした子犬のような顔をして謝まる
私にだけ見せてくれるその表情を見てたら
何だって許せちゃうんだから･･･
『ありがとな、陽菜』
なんて付け加えられたら怒っていたことなんて忘れてしまう･･･
『それにしてもたくさん貰いましたね』
部屋の片隅に置いてある綺麗な色をした袋を見る
『チョコだと分かっていたら貰わなかった』
そうは言っても貰わない訳にもいかないだろう･･･
付き合いもあるだろうし・・･
もちろん誰からも貰わないで欲しいとは思うけど
『でも私なら大丈夫ですよ？本命じゃ嫌だけど･･･義理チョコならしょうがなうですよ』
それは強がりじゃなく本当にそう思っていた
私たちの愛は、絆はそれだけで壊れるような関係じゃないから･･･
『俺の恋人は最高にいい女だ』
そう言って髪を梳かしてくれる手があたたかい
『陽菜が作ってくれたチョコ食べていいか？』
『もちろん！！あ、私が食べさせてあげますね』
『そ、そうか』
『はい、あーん･･･』
『！！！！』
『桐沢さん？口開けてくれないと』
『あ、あぁ･･･』
『ふふっ、もしかして照れてます？』
『う、うるさい』
心なしか頬をあかく染めた桐沢さんはとても可愛くて
『あーん』
『･･････ん、美味い』
『ほんとですか？』
『ほら、陽菜も口開けろ』
口を開けようとしたけど･･･
桐沢さんの唇がそれをさせてはくれなかった
『んっ･･はぁ･･甘い』
それから桐沢さんとトロケルヨウナ甘い甘い夜を過ごした
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