★適わない *+☆+*――特別捜査★密着24時 桐沢洋

『戻りました』
 
外出から戻ってきた私の目に飛び込んできた光景

(え?・・桐沢さん?か、かっこいい)

外出する前は普通の恰好してたのに

そこにいる桐沢さんはいつもと違って質のいいスーツを着て

普段はしないネクタイをしていた

『白崎、お疲れさん』

『・・・』

『白崎?』
 
『あ、お疲れ様です』

『白崎さん、あまりにもボスがかっこいいので見惚れてしまったんですか?』

『えっ!!』

『今日のボスいつもと違ってかっこいいから、見惚れちゃうよね陽菜ちゃん』
 
『そ、そうですね かっこいいです』

『そ、そうか』

そう言って照れる桐沢さんを見てるとこっちまで恥ずかしいよ・・

『なんや、白崎も真っ赤やで』

そう天王寺さんに大笑いされたけど、でも本当にかっこいいんだもん

『やっほ~洋クン支度できたかな?』

声のした方を振り返ると野村さんもいつもとは違うスーツを着ていた

『今日は何かあるんですか?』

『あ、陽菜ちゃん今日も可愛いね これから俺とデートしちゃおっか 陽菜ちゃんもセクシーなドレスに着替えてさ』

野村さんは私が桐沢さんの恋人って分かっててこうゆう事を言ってからかってくる

『い、いえ遠慮しときます』

『あれ~でも顔が真っ赤だよ』
 
『も、もう!顔が近いですぅ』

野村さんはさらに可笑しそうに笑って顔を近づけてくる

『野村っ!』

『おう、怖い怖い!!陽菜ちゃんまた今度デートしようね』

『ったく、で、パーティーは何時までなんだ』

『パーティー?』

『そっ、ちょっと潜入捜査でね・・手が空いてるのが洋クンしかいなくて頼んだってわけ』

『そうなんですか』

『帰りは19時頃かな』

そう言って野村さんは小声で耳打ちしてきた

『大丈夫、洋クンが浮気しないように見張ってるから』

『桐沢さんに限ってそんなことありえませんから』

『でも今日のパーティーは綺麗な女性も大勢来るからねー』

『うっ・・』

(確かに桐沢さんモテるだろうからな・・)

『ったく野村、変なこと吹き込むな』

桐沢さんはみんなに聞こえないように

『なるべく早く帰るから部屋で待ってろ』

そう言ってくれた

『はい』

その一言でいつも以上に仕事を頑張れてしまう私は重症だ
 
 
 

夜・・

仕事を片付けた私は桐沢さんのマンションにいた
 
 
 
部屋に入ると微かに匂う大好きな人の香り

簡単に料理を作ってソファに座って時計を見る
 

22時か・・長引いてるのかな

野村さんの言うように桐沢さん・・

はぁぁぁぁ・・あー!!もう私の悪い癖だ・・

桐沢さんの事信じてるのに、悪い方へと考えてしまう・・
 

そんな事を考えながら頭をふっていたら玄関のドアが開く音が聞こえた
 

『お帰りなさい』

私は桐沢さんに抱きついた

『陽菜、ただいま』

(あれ・・大好きな桐沢さんの匂いがしない・・知らない女の人の香水の匂い・・)

捜査だと頭では分かっているのに・・私の中で何かがはじけてしまった

私を抱きしめる桐沢さんの腕をほどいた

『陽菜?』
 
『いやっ 知らない女性の香水の匂い・・』

『陽菜・・』

『女性の匂いがするスーツで抱きしめてもらっても嬉しくない』

私はポロポロと涙を流していた

こんなんじゃ桐沢さんを困らせてしまう・・仕事だからしょうがないのに

私って子どもだな・・

そんな自分が嫌で涙がもっと溢れてくる

『ううっ・・』

『待ってろ』

そう言って桐沢さんはスーツとシャツを脱いでゴミ箱に放り投げた

『桐沢さ・・ん・・?』

そして新しいシャツを着て私の事をぎゅと抱きしめてくれた

『陽菜ごめん、陽菜なら仕事の事分かってくれるって勝手に思って甘えてたのかもな』

『あの・・スーツ』

『いいんだ、あれは捨てる』

『でも・・クリーニングに出せば匂いも消えると思うし』

『あのスーツ見たら陽菜が嫌な思いするだろ?それなら捨てたほうがいい』

『でも・・』

『スーツなんかより陽菜の心の方が大切だ』
 

そうだ・・桐沢さんはいつだって私のことをいちばんに考えてくれる

なのになんで信じて待ってなかったんだろう・・
 
 
『桐沢さん、ごめんなさい 野村さんの言葉がどうしても引っかかって、私子どもですよね』

『いや、俺も同じ立場なら嫉妬するだろうから』

『陽菜、これからも女性と接触する機会はたくさんあると思う』

『はい、分かってます』

『でも俺にはお前だけだ、陽菜だけなんだ』

『桐沢さん、ごめんなさい』

桐沢さんがあまりにも自然に陽菜だけなんて言うから

私も素直に謝れるんだ・・大人だな桐沢さんって
 
 
『いや・・なんていうか・・』

『桐沢さん?』

『さっきの陽菜があまりにも可愛くて、愛おしくてスイッチが入っちまったみたいだ』

『え・・?うわっ あの桐沢さん、夕飯の用意が出来てるんですけど』

『陽菜が先に決まってんだろ』

そう囁いて私を抱き上げる桐沢さんがあまりにも色っぽくて

私は全てを桐沢さんにゆだねてそっと首に手を回した
 
 

その数時間後・・

『イヤです!!!!絶対イヤ!!!!!』

『そこまで全否定するか?』

『だって恥ずかしいですぅ』

『陽菜の裸ならいつも見てるし』

『・・・』

『今だって陽菜の体の隅々まで・・』

『も、もうっそれ以上言わないでください』

『じゃ決定』

そう言って私を抱き上げる桐沢さん

『キャー!!!ま、丸見え!!!!!』

『ん?綺麗だ陽菜』

そう言ってキスを落とす桐沢さん

『・・・ずるい、そんな顔して、そんな色っぽい声で』

桐沢さんには適わない・・
 
 
 
 
そして次の日の朝・・

昨日作っておいたご飯にやっとありつけた二人だった 
 
 
 

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ってか特捜の主人公ちゃんは大食いなんだから

朝はがっつりたくさん食べたことでしょう 笑

運動のあとはお腹すくもんねwww
 
 
 


 
 

陽菜love

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