★『心配させんな、ばか』*☆*――誓いのキスは突然に 藍川久仁彦



誓キス

初めましてです( '艸`*)
 
 

ただ・・ただ!!
 
『心配させんな、ばか』って言われたかった
 
それだけ!!
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 

シャワーを浴びている久仁彦さんに声を掛ける
 
『久仁彦さーん、ちょっとコンビニまで行ってくるね』
 
『待ってろ、俺も一緒に行くから』
 
『大丈夫だよ、そこのコンビニだから』
 
『ダメだ、待ってろ』
 
『いいよ~、行ってくるね』
 
『おいっ陽菜!!』
 
もう、心配性なんだから
 
少し嬉しく思いつつも部屋を出た
 
 
 
買い物を済ませてコンビニを出ると
 
見知らぬ男の人に声を掛けられた
 
『ねぇねぇ』
 
『はい?』
 
『お姉さんどこ行くの?』
 
『・・・・・・・・・・』
 
答えず歩き出すと顔を覗き込まれる
 
(うわ、お酒くさい・・・)
 
『お姉さ~ん』
 
(やだな・・)
 
『無視しないでよ~』
 
そう言いながら腕を掴まれる
 
『や、やめて下さい』
 
『へぇ~可愛いね』
 
『やだ、離して』
 
『えーだってすごく刺激的な格好してるじゃん?』
 
『え?』
 
ぱっと自分の姿を見下ろす・・
 
『気付かないの?胸大きいんだね?』
 
慌てて隠そうとするけど
 
両腕を掴まれてしまった
 
『いやっ』
 
『いいじゃん、脚もすごく綺麗だしさぁ・・一目惚れしちゃった』
 
(怖いよ・・・)
 
『遊びに行こうよ』
 
そのまま連れて行かれそうになった時
 
頭上から低い声が聞こえた
 
『その汚い手を離せ』
 
(久仁彦さん)
 
『な、なんだよ』
 
久仁彦さんの迫力にその男はあっさり逃げて行った
 
(よかった・・・)
 
『久仁彦さん、あの・・』
 
久仁彦さんの顏は今まで見た事のないような表情をしていて
 
何も言わず私の手首を掴むとそのまま部屋まで
 
無言のまま歩いて行った
 
部屋に着きリビングまで行くと
 
『陽菜』
 
『はい・・』
 
『何やってんだ、そんな恰好で』
 
『・・・』
 
『俺、待ってろって言わなかったか?』
 
『ごめんなさ・・・』
 
その瞬間、久仁彦さんにぎゅうと抱きしめられていた
 
抱き締めてくれた久仁彦さんの腕は
 
少し震えていて・・
 
私は久仁彦さんを待たないで
 
出掛けた事を後悔した・・
 
『心配かけてごめんなさい』
 
『ったく・・そんな恰好で外出るな』
 
『はい・・』
 
久仁彦さんは大きく息を吐き出すと
 
『お前に何かあったら・・』
 
『本当にごめんなさい』
 
『心配させんな、ばか』
 
『久仁彦さん・・』
 
『もう少し・・お前の温もり確かめさせてくれ』
 
『うん・・・』
 
しばらく久仁彦さんは私のことを
 
腕の中から離してくれなかった
 
 
『久仁彦さん・・ごめんなさい、それからありがとう』
 
『お仕置き』
 
『え?』
 
『陽菜にはお仕置きが必要だな』
 
『えぇ!??ちょ・・』
 
 
 
 
久仁彦さんはお仕置きって言ったけど
 
その後はずっと私の事を抱きしめたままだった
 
 
 
 
 
 
眠る久仁彦さんにそっとキスをする
 
(心配させてごめんなさい・・ありがとう)
 
 
 
久仁彦さんのあったかい腕の中
 
私も深い眠りについていった
 
 
 
 

 

陽菜love

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